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夫婦ふたりで移住・新規就農 小西農場が大切にする米づくりと暮らしのかたち

2025.12.26

加須で米農家として暮らす日々を、Instagramで発信している夫婦がいます。
その様子は実に楽しげ。投稿を見ているだけで、思わず笑顔になってしまいます。

加須へ移住、米農家として3年目を迎えた、小西農場の小西良太さん・侑希さん夫妻。
30代の若いおふたりが加須で新規就農をし米農家を始めるまで、そして加須の米づくりについての「思い」をお聞きしました。




加須で四季を味わいつつ、「手ごたえを感じる」仕事を

「まさか、このような生活をするとは思っていませんでした」
そう話す良太さんは、これまで米づくりとは無縁の生活を送ってきました。

良太さんはさいたま市出身。いつか車に携わる仕事がしたい。その思いから自動車整備士の仕事へ。
好きなことを仕事にして、やりがいを感じることもあったけれど、パズルのピースがひとつ足りないような、
「どこか、満たされない思い」があったといいます。

自分自身の「これからの生き方」を深く掘り下げていった結果、「四季を味わえる仕事」であり、
日本人の「食」の中心である「米農家」の仕事へと惹かれていきました。

良太さんはサラリーマンを辞めたのち、加須の早川農場で修業を始めました。

有限会社 早川農場

侑希さんは上尾市出身。大学進学をきっかけに北海道で暮らし、アルバイトで一次産業である「農家の仕事」に触れ、体験します。
農家の仕事に魅せられた侑希さんは、大学卒業後に農業法人へ就職。生産した農作物を加工して商品を提供する仕事に携わります。

それぞれ違う場所で5年間修業したふたりが出会い、米農家として独立することに至ります。独立のきっかけとは何だったのでしょうか?

「実は、『ふたりのこれからの暮らし』を考え始めた時でした。その時に『独立して米づくりをする』という具体的なイメージが湧いてきたんです」(侑希さん)


おふたりを「繋いだ」のは「車好き」という共通点。愛車ロードスターで新婚旅行へも行ったのだそう。

おふたりが結婚を決意したタイミングが、「小西農場」のスタートのきっかけとなりました。

「自分たちの力で米農家として独立するという『第一歩』を叶えることができたのは、早川農場のボス(早川農場社長・早川良史氏)のおかげです。まだまだお世話になりっぱなしなので、必ず恩返ししたいです」(良太さん)


新規就農3年目、20ヘクタールまで広げることができた農地

「農地も、農地を耕す機械も、お金も…!何もないところからのスタートでした」と、茶目っ気たっぷりに笑いつつも、しみじみと当時を振り返る小西夫妻。

そんな苦労を笑顔で話すおふたりですが、「何もない」ところから米農家としてスタートすることがどれほど大変だったかは想像に難くありません。

初年度の農地は5ヘクタールからのスタート。およそ東京ドーム一個強ほどの広さです。





他と比べると小規模な農地だったけれど、米づくりの1年を全て自分たちでやり遂げることの大変さをひしひしと実感したおふたり。

手塩にかけて育てた埼玉県のブランド米『彩のきずな』『彩のかがやき』を販売することができた当時の思いは、きっと格別だったのではないでしょうか。

翌年から、さらに農地を広げていき、2025年には20ヘクタールもの農地で米づくりを。
素人からすると、その広大さに驚いてしまいます。ふたりでそれほどまでに広い農地で作るなんて!






「いえいえ、まだまだ広げるつもりでいます。発展途上なんです」(良太さん)

小西農場が使用する農地の多くは、高齢によって米農家を続けることができない方々からお借りしているものです。
そのため、小西夫妻は点在する農地を移動しながら稲作を行なっています。

現在は、おふたりが「アジト」と呼ぶ、機材などを収める小屋づくりがちょうど始まったところ。その予定地を見せていただきました。



当初は荒地だった「アジト」予定地。廃棄されていたごみや生い茂る草を撤去し、木を自分たちで掘り起こし…。
少しずつ整備して、現在の状態にまで整えました。



米農家としての設備投資は、すべきことがまだまだ多くあるのだとおふたりは話します。


自分たちの「好き」を大切にする生き方

小西農場のInstagram投稿には、おふたりが米農家として独立した日から、日々仕事をする様子が写真と文章で綴られています。

「カメラが大好き。農作業の合間に『撮りたい!』ってなるので、カメラ持参で仕事へ出向いて、写真を撮ってカメラを仕舞って、また農作業を始めて…。あたふたとやっています…笑」(侑希さん)



日々の仕事は当然のこと「楽しい」だけでなく、自然を相手にする過酷な仕事です。
けれど、その大変さも全てひっくるめて、楽しんでしまえ!というおふたりの「心意気」が、Instagramの写真や文章から伝わってきます。

好きなヒトたちと
好きなコトをして
好きなモノを大切にし
好きなトチで暮らす

これら「ひと、こと、もの、とち」というおふたりの大切にしたい「4つの要素」は小西農場のパッケージとしても表現されています。



移住した加須という土地で出会った人たち、家族や友人を大切にしながら、米農家として生きていきたい。
そんな強い思いが、日々の発信を通して見る人へと伝わっていきます。

「Instagramを見た人が『かっこいい』『楽しそう』と、この仕事へポジティブなイメージを持ってくれたら嬉しいです。米農家という仕事が、若い人にとって一つの『選択肢』になってくれればと」(侑希さん)

「加須へ来て農家を始めてから、ご縁でつながったみなさんに本当にお世話になっています。今も支えられながら農業をしていると実感しています。自分も何も知らないところから飛び込んできた身なので、発信をきっかけに少しでも農業に興味を持ってもらえたらと。新規就農したい人、大歓迎です!」(良太さん)


小西夫妻が所属する「ヤング農マンKAZO」仲間のみなさんとの一枚。温かなこの繋がりがありがたいと話すおふたり。

加須産のお米を加須の人へ届けたい

「加須で生産されたお米を加須の人たちにこそ食べていただきたい」

自分たちが作ったお米をその土地に住む人たちや近しい人たちが食べてくれたら、どんなに嬉しいだろうと話す小西夫妻。





食するものの多くを輸入品に頼っている日本。その中で自給率100%を保つ米。
多くの人は、日々の暮らしの中に米が当たり前にあるように感じるかもしれませんが、それは、毎年続けて作ってくれる人がいるからこそ。



「全国にはたくさんのブランド米があります。もちろん、どれもおいしい。でも、埼玉県の米もそれらに負けないくらいのおいしさがある。だからこそ小西農場の米というより、加須で作られた米を食べてもらいたいんです」(良太さん)

この言葉は「加須の農業をもっと盛り上げていきたい」という、加須で実直に農場を続けてきたからこそ出てくる良太さんの言葉なのだと実感します。



小西農場は今年の収穫を終え、すでに来年に向けた準備を始めています。
米づくりについて話すおふたりの姿からは、困難さも含め、この仕事を前向きに楽しもうとする姿勢が伝わってきました。

これからのおふたりや、加須の農家さんたちの活動を応援したい!そんな気持ちになります。

小西夫妻の話を聞いていたら、あなたも加須の米をもっともっと食べたくなってきませんか?


画像提供:小西農場



小西農場
公式サイト
Instagram
YouTube






 

WRITERこの記事の投稿者

はる

地域に根づいたお店やイベントの魅力を伝えたい...!おひとりさまであちこち歩き回る民。おいしいコーヒーとお酒が私をしあわせにしてくれます❤加須の魅力を私の体験を交えて、詳しくお伝えします!Instagramでは埼玉の人・店・イベントの魅力を発信中!よろしくお願いいたします☺

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